思い立って、お風呂の中で柘榴を食べた。
柘榴は、姿が好きだ。あの、割った中に零れるぐらい詰まっている、紅いガラスみたいな実。
でも食べるのは、そんなに好きじゃなかった。
香りが、薄いから。
服に手にテーブルクロスに、紅いしみをつけるから。
種が、硬くて苦いから。
お湯の中だと、楽しめる。
あのぎゅうと詰まった実の房に、歯を立てて、あのなんて綺麗な紅い実を、口に零れるほどに含む。口元から滴る紅い汁が、ぱっと湯に散る。きれい。
あの一粒一粒は、たっぷりの汁を蓄えて、思う以上に、喉が潤う。気持ちよくて、ずっと続ける。口に含んだ種を、出すのも、湯にひたっているなら、たやす
い。指を染める紅い汁も、すぐに漱げる。取りこぼした実が、水の底に沈む様子もうつくしい。ガラスみたいな、生命の卵みたいな。
と、遊びながら風呂にばかりひたっているのも、寒いから。
何故か、昨日から、暖房が切れてる。
でも、集中暖房で、個人のレヴェルではどうしようもないので、おとなしくウォッカを買いにゆこう(違)。
と、最近、まあいいかー、と受容できることが増えている。順応性強化。いいのか?
さて。
もう少しでカウントダウン。
雪、降らないかな。記憶の深くにある、この季節は、どうしても雪、だから。
(でも暖房ないからやっぱりやめて。)
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